犬・猫の避妊・去勢手術

Castration contraception

犬・猫の避妊・去勢手術

避妊・去勢手術はどうしてやるの?

避妊・去勢手術はどうしてやるの?

犬・猫の去勢・避妊は望まない妊娠や出産および繁殖を防ぐことはもちろん、将来かかってしまう可能性のある病気を未然に予防することを目的とします。

当院としては去勢や避妊を無理におすすめすることは致しません。 去勢や避妊は全身麻酔をかけて手術を行いますので、さまざまなリスクもあります。
去勢や避妊を行うことでのメリット・デメリットをふまえた上でご検討下さい。

担当獣医師

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野矢 彩仁

日本獣医救急集中治療学会RECOVER実習コース 修了
日本獣医内視鏡外科研究会 認定医講習レベル1修了

プロフィール詳細


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野矢 菜々香

日本獣医内視鏡外科研究会 認定医講習レベル1修了

プロフィール詳細

避妊・去勢手術を受けるのに適した時期

子犬や子猫の場合

子犬や子猫の場合

生後6ヶ月頃から可能です。オスはスプレー行動やマーキング行動の抑制だけでなく会陰ヘルニア、精巣や肛門周囲の腫瘍なども抑えることが可能です。メスは初回の発情は生後8ヶ月目以降から多く現れるため、それ以前に手術を行うことをオススメしております。初回発情前に手術することで乳がんの発生率を90%以上抑えることができます。当院では若齢で子宮に問題のない子に限り卵巣のみの摘出としております。

成犬や成猫の場合

成犬や成猫の場合

成長後に去勢や避妊を行うことも可能です。ただしメスは発情期に手術を行うと血管が発達しており出血リスクが高くなります。現在発情がきている場合は2ヶ月程度期間を空けることをオススメしています。繁殖を目的としていない場合や発情が周期的に来ない子などは早めの手術をオススメします。

避妊・去勢のメリット・デメリット

メリット

成長後に去勢や避妊を行うことも可能です。ただしメスは発情期に手術を行うと血管が発達しており出血リスクが高くなります。今発情がきている場合は2ヶ月程度期間を空けることをオススメしています。繁殖を目的としていない場合や発情が周期的に来ない子などは早めの手術をおすすめします。

犬の避妊手術で予防できる病気

  • 生殖器の病気
    • 子宮蓄膿症
    • 乳腺腫瘍
    • 卵巣腫瘍
  • 女性ホルモンによる疾患
    • 糖尿病
    • 脱毛症
  • 問題行動
    • 発情に伴う出血
    • 発情に伴う問題行動

犬の去勢手術で予防できる病気

  • 問題行動
    • 攻撃行動の軽減
    • マーキング行動の軽減
  • 生殖器系の病気
    • 精巣腫瘍
    • 肛門周囲腺腫
    • 前立腺肥大
    • 会陰ヘルニア

猫の避妊手術で予防できる病気

  • 生殖器の病気
    • 子宮蓄膿症
    • 乳腺腫瘍
    • 卵巣腫瘍
  • 問題行動
    • 発情による問題行動の防止
    • 大声で鳴く

猫の去勢手術で予防できる病気

  • 問題行動
    • 攻撃行動の軽減
    • マーキング行動の軽減

デメリット

全身麻酔が必要

避妊・去勢手術をする際には全身麻酔をかけて手術をおこないます。
そのため麻酔による副作用が少なからずともあることも念頭に置いておかなければなりません。
全身麻酔下で行う手術では動物の安心と安全を考え、当院では以下のことを心がけております。

  • 入念な術前検査
  • 手術中の各種モニター装置使用
  • 処置や手術に伴う疼痛の緩和
  • 年齢や基礎疾患に気をつけた麻酔薬の選択の実施

繁殖できなくなる

生殖機能を取り除くため、子どもを産むことはできなくなります。そのために慎重にご検討をください。

ドッグショーの出場資格を失う

避妊・去勢手術をするとドッグショーには出場できなくなりますのでご注意ください。

肥満になりやすくなる

卵巣や精巣を取り除くことによって、食欲が増し太りやすくなる傾向があります。
フードの種類を低カロリーのものに変えたり、量を減らしたり、運動をさせるなどで対処しコントロールしましょう。当院でも低カロリーフードを取り扱っております。

手術後の違和感

手術後は縫合部に違和感を感じ、舐めてしまうことがあります。
当院では手術中の鎮痛剤投与、術後に簡易的なお洋服を作ったりエリザベスカラーをお渡ししております。

尿失禁

ごく稀にホルモンの関係で尿失禁になる可能性があります。

術中および術後の感染症

術中・術後に動物が縫合部を舐めたりすることで傷口の炎症、化膿が起こることがあります。必要に応じてお洋服やエリザベスカラーを付けたりし予防します。
手術室を常にきれいに保つよう、衛生管理を徹底しております。

手術の方法

避妊・去勢手術の方法

犬・猫の避妊手術は開腹による手術、または腹腔鏡下による手術(低侵襲外科手術)をお選びいただけます。どちらの方法で手術を行うかは、飼い主様とじっくり話し合いながら決めていきます。若齢で子宮に問題がない子に関しては卵巣のみの摘出を行っております。
詳しくは腹腔鏡のページもご覧ください。

詳細はこちら

避妊・去勢手術の流れ

01手術前日

手術の際は、当日午前0時以降は食事をお控えください。また、朝からは水も控えていただくようお願いします。

02ご来院

手術はお昼の間に行います。10時30分までに来院して下さい。検査や担当医とのお話が済んでいる場合は受付でお預かりいたします。担当医とのお話をご希望の場合は順番でおよびしますので時間に余裕をもってお越しください。

03術前検査

可能であれば、手術日より7日以内に手術前検査を受けてください。当日に検査を行う場合は状況によっては手術を延期したり、検査によって見つかった疾患の治療を優先することもあります。当院では開腹手術による一般的な避妊手術では手術前検査を4歳未満ではオプション、4歳以上では必須としています。しかし、腹腔鏡下手術で行う場合は3〜5mmの小さな手術創で手術を行うのでリスク回避のため、年齢に関わらず手術前検査を必須としています。

04麻酔

去勢・避妊の手術は全身麻酔下にて行います。当院は麻酔によるリスクを最小化するために、適切な麻酔薬の選択を行い、麻酔管理装置でモニタリングしながら手術を進め、より安全な手術を実施しております。

05鎮痛

手術の前には鎮痛剤を投与し、傷みを軽減するように心がけています。また、術後にも疼痛緩和のケアを行っています。

06手術

避妊手術は子宮疾患がない場合は卵巣のみ摘出を行っています。
去勢手術でも左右二つの精巣を摘出しますが、精巣の位置が皮膚の下や腹腔内にある場合は腹腔鏡を用いた手術を行うことも可能です。

07お迎え

手術当日17時〜18時30分にお迎えをお願いしていますが、入院も可能です。

08抜糸

手術終了日から開腹手術では10〜14日で、腹腔鏡下手術では7~10日で抜糸を行います。

手術前検査について

当院ではより安全な手術を実施するために、下記の術前検査を行い、万全の準備で麻酔に臨んでいます。

検査項目

  • CBC
  • 生化学14項目
  • 血液凝固系検査
  • 心電図
  • 胸部レントゲン検査

超音波検査、尿検査、ホルモン検査などは必要に応じて担当医と相談で実施致します。

避妊・去勢手術後の注意点

退院当日の注意点

  • 食事は少量にしてください。
  • 運動は避け、温かくし安静にしてください。

以下のような場合はご相談ください

  • 帰宅後も出血がひどい場合や痛みが激しい場合。
  • 食事が全くとれないような場合。
  • 明らかな体調不良がみられる場合。

料金・費用にについて

費用に関してはWEBサイトでは開示しておりません。詳しくはお電話にてお問い合わせください。